狭小住宅についてご説明します|建築設計事務所サオビ|東京・神奈川・埼玉・千葉

狭小住宅とは

小さくても住みやすい家を建てたい

「通勤時間は短いほうがいいし、都会は何かと便利だし――」と都市圏に家を建てたいとお考えの方も多いでしょう。でも市街地中心部などで販売されている土地はどうしても小さくなりがちです。「たとえ小さい土地しか手に入らなくても、快適に過ごしたい――」その願いを叶える「狭小住宅」には、間取りデザインなど私たち建築家が持ついろいろな工夫とアイディアが必要となります。

狭小住宅とは?

狭小住宅とは、東京や大阪などの都市圏につくられることが多い、狭い土地に建てる住宅のことです。15~25坪程度(場合によっては10坪以下も)と狭いだけでなく、三角形・変形地・傾斜地での建築困難な住宅建設もあてはまります。

広い土地であれば、難なくゆとりある住宅が建てられますが、快適に暮らせる狭小住宅を建てるためには、住む人に合わせた細かな工夫が必要です。狭小住宅はオーダーメイド中のオーダーメイドの家といえます。大手のハウスメーカーでは規格外となってしまうようなこだわりやアイデアを結集させて生み出す注文住宅――そんな魅力的な「我が家」をつくることができます。

工夫いろいろ

3階建てや地下室の設置

土地が狭いなら、高さや深さで空間を確保します。土地によっては高さ制限があるため、踏まえて設計します。また、地下室建築コストは割高となるものの防音効果があり、条件によっては家の床面積に含まれないなどさまざまなメリットがあります。

ロフトの設置

高さが1.4m以下で、面積がその階の2分の1以下であれば床面積に含まれません。収納スペースとして上手に活用するとほかのお部屋を広く使えます。

吹き抜けの設置

吹き抜けがあると建物が密集した敷地でも光や風を取り込むことができ、圧迫感を取り払う効果があります。その開放感により家が広く感じられるだけでなく、洗練されたお洒落な雰囲気を演出できます。

間仕切りの活用

部屋を壁で仕切るのではなく、収納家具などで仕切ります。スクリーンカーテンを利用することも可能です。お部屋の雰囲気や用途を簡単にチェンジできます。

廊下をつくらない

廊下や仕切りをなくして、玄関から入ったらそのままリビング、その横は寝室……というように周遊させる設計です。通路のためだけの廊下がないとその分お部屋は広がります。

バルコニーの設置

バルコニーを工夫することで、お部屋を広く見せることができます。少しの工夫で印象がガラッと変わります。


知っておきたい法律のこと

すべての土地には、建築基準法に則った規制があります。土地を買ったとしても自由に家を建てることはできません。狭い土地に建てる狭小住宅は特にその土地の規制が大きく関わってきます。土地を購入する際は、法令や規制に十分な注意が必要です。

用途地域

土地には用途地域が指定されています。住居やお店、工場などの混在を防ぐためのもので、都市計画法に関わります。大きく分けて住宅系・商業系・工業系の3つがあり、その中で住宅に関係する用途地域は7種類。それぞれに建ぺい率(下の項へリンク)や容積率(下の項へリンク)が定められています。

建ぺい率とは?

土地面積に対する建築面積の比率のことを建ぺい率といいます。

建ぺい率が高いということは 建ぺい率が低いということは
建物を広く建てられます。家と家は密集するので、日当たりが悪くなることがあります 建物は狭くなりますが、家と家が密集することがありません。庭などがあるゆとりがある街並みとなります

例えば、第一種低層住宅専用地域であれば、建ぺい率は40%。土地に対して建築面積はかなり小さく感じるかもしれません。反対に、なかには商業地域に家を建てられることもあり、その場合の建ぺい率は80%であることも。現地を見て、「住んでみてもいいな」と感じたら購入を考えてみてはいかがでしょうか?土地に対してかなり広い家を建てることができます。

容積率とは?

土地面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の比率のことを容積率といいます。

建ぺい率が高いということは 建ぺい率が低いということは
2階建てや3階建てが可能になりますが、周囲にも高い建物が建つかもしれません 3階建ては難しくなりますが、周囲の建物も低いので、空が広く感じられゆとりのある街並みになります

土地によって規制が異なりますが、ガレージ・地下室・バルコニー・ロフトなどは床面積に含まれない場合があります。土地を購入する際は、建ぺい率と容積率、それと次にご説明する斜線は必ず確認しましょう。

斜線の制限にも注意が必要

斜線の制限とは、その土地の建物の高さを制限するものです。高い建物は、特に日当たりでまわりの環境に影響を与えることがあります。そのため、高さ制限・道路斜線制限・隣接斜線制限・北側斜線制限・日影規制などさまざまな制限が設けられていることがあります。この斜線の制限は、道路幅や道路との距離によって大きく異なりますので、必ず専門家にご相談ください。

サオビからのアドバイス

土地面積よりも容積率をチェック

土地探しは面積にばかり目が行きがちです。ですが狭小住宅の場合、有利になるのは容積率の大きさ。大きいほど有利になります。そして容積率だけでなく斜線規制にも注意しなければなりません。しかしこれは専門家でなければなかなかわかりませんので、できれば設計者に仮プランを組んでもらうのがよいでしょう。

なるべく北側に道路がある土地にしましょう

日照に関わる制限は、北側の土地や建物への光を遮らないようにするために設けられています。北側に道路がある場合は、そこに影ができても問題がないため、斜線制限が比較的緩やかです。そのため、北側に道路がある土地のほうが容積いっぱいに家を建てられる可能性が高くなります。

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